水素に関する覚書

水素に関する覚書

当ラボには,水素班が存在します。2022年度に修了した沖口さんが中心となって立ち上げて,2024年度になった現在では佐々木さん電気化学会関東支部夏の学校および日本エネルギー学会にてポスター賞を受賞しています。

今回は,【覚書】として水の電気分解によるグリーン水素に関する内容をブログにまとめておこうかと思う。なお,本ブログ作成には多くの論文を参考にした。

読みやすいように,徐々に挿絵を追加するがとりあえず文章だけの覚書です

本来,水素は無色であるが「グリーン」水素とあるように,カーボンニュートラルに向けた水素社会というテーマで水素が語られる際には,製造工程の違いによって「色を付した」水素の名称が使われるようになっている。

  • グレー水素:化石燃料をベースとして水素を製造し、発生したCO2を大気放出して作る。多くの国で,石油精製プロセス、石油化学プロセス、製鉄所のコークスの製造プロセス等から抽出されるものが、産業用や燃料電池自動車の燃料用に供給されている。
  • ブルー水素:化石燃料をベースとして水素を製造し、かつCO2を回収・貯蔵・利用(CCUS)することで大気に放出しないで作る。CCUSについては、わが国においては小規模の実証事業が北海道で行われているが、国内には適地が乏しく、ブルー水素を獲得しようと思えば輸入を前提としている。
  • グリーン水素:再生可能エネルギーを用いて作った電力により、水を電気分解して作る。CO2を排出せずに製造できる。再生可能エネルギーが不足している状況ではあまり意味をなさないが,今後の再生可能エネルギーの普及による「余剰電力」をグリーン水素として貯蔵・利用は有力な選択肢と言える。

しかしながら,従来の化石燃料による水素製造と競合できる大規模な再生可能エネルギーによる水素製造システムは全世界をみても存在しない[1]。一方で,九州電力をはじめとした再生可能エネルギーの「余剰電力」を利用した水の電気分解は国内外的にも「理想的な」製造技術であり,いわゆる持続可能システムの一環として開発を進めるべき技術と考えられる。

水の電気分解によるグリーン水素について,現状を解説した後,「電源」「触媒材料」「電解液(槽)」の三つの側面から覚書としてまとめていきたい。また,電気分解による水素製造の問題点と今後の方向性の予想を述べる。

水素製造の現状

水素という物質は,エネルギーにもなり得るし,我々の飲み水にもなり得る。資源が限られる宇宙空間においては,水素という物質は「燃料」「食料」「宇宙線からの防壁」等々,様々に有効利用することができる。現在,主な水素製造は,化石燃料の改質による水素製造,工業副産物ガスとしての水素製造,水の電気分解による水素製造がある。[2]

従来の水素製造法である化石燃料による製法は成熟しているが,いわゆる化石燃料は有限な資料であり,燃焼時には二酸化炭素を排出する。

副産物としての水素は,コークス炉・アルカリ電解,および工業生産中に発生する水素を抽出する。本手法による水素純度は低く,製造工程に時には何らかの公害が発生する懸念がある。[3]

水の電気分解による水素製造の歴史は古い。1800年にアレッサンドロ・ボルタによる世界初の電池がこの世界に生み出された直後に,アンソニー・カーライルとウィリアム・ニコルソンによりボルタ電池を用いた水の電気分解が行われた。[4]
水の電気分解に関する技術は多岐にわたり,固体酸化物・プロトン交換膜・アルカリ水・陰イオン交換膜などがある。水素を製造するための主な電力消費量は約4.5-5.5kWh/m3である。[5,6]

続いて,水の電気分解に関して,「電源」「触媒材料」「電解液(槽)」に述べる。

水の電気分解に関する「電源」

経済的な観点から,各再生エネルギーについてまとめ,適切な電源(エネルギー)の選択と効率的な電源構成について覚書をまとめる。2024年以降,東京電力を除く全国の電力会社において「出力制御」,つまり電力の発電量が需給量を上回った際に,発電量を抑える措置を言います。

つまりは,人々が必要とする電力よりも太陽光発電が作る電力が多くなるので,太陽光発電の発電を止めちゃおうという話です。

水素エネルギーの利点を十分に活用するには,その製造工程が非常に重要と言える。水の電気分解には当然のように「電気」が必要であり,なに由来の電源を使うかは重要である。つまりは,二酸化炭素の排出を伴う火力発電の電気を使うのは意味がないことであり,風力・水力・潮汐・太陽光・原子力などのクリーンエネルギーを用いることが重要である。

そして,水と電気をセットで考えることも重要な考えといえよう

風力発電

海洋資源と風力資源が豊富な我が国では,風力発電による電気エネルギーを利用して海水の電気分解を行うことで水素製造のコストを削減できる可能性がある。Fangらは,これらの資源を最適化したモデルを提案して風力発電の安定性と企業の投資収益を維持することを報告している。風力発電の変動を計算し,各発電ユニットの最大容量を求めている。[7] また,Sharmaらは,風力発電を有効利用する際の風速を4m/sと計算している。[8] Crivellariらは,洋上風力発電の電気をそのまま使うのではなく,化学エネルギーとしに変換する戦略を報告している。[9]

風力は不定期であるため,風力発電の電力量や発電時間を固定化できない。また,ある種の「騒音」問題も生じていることから,領海内の洋上風力発電の利用が重要といえよう。

潮汐(ちょうせき)発電

月と太陽の引力による海面の昇降現象である。つまり,潮の満ち引きを利用した発電である。潮汐は海流によって運ばれる水位ポテンシャルエネルギーと運動エネルギーから構成され,上昇潮汐と下降潮汐に分けられる。

太陽光発電

屋根の上から腕時計まで。様々な場所で発電を行うことができる太陽光発電である。昨今は,山々に設置した太陽光パネルが環境破壊につながっているという指摘もあるが,とりあえず置いておこう。太陽光発電は,曇りや雨など,日照時間の長さなど,日照条件の不安定性に依存しており,発電量の減少に直結する。

これらの,風力発電・潮汐発電・太陽光発電のうち,風力発電はエネルギー効率が95%以上に達しており,発電コストも低い。[10] 化石燃料のコストや輸送などの環境汚染を考慮すると,風力発電のコストは石炭火力より低くなり,各国が率先して導入を図っている。[11] 太陽光発電も電源のひとつとして注目されるが,2030年までに廃棄される太陽光モジュールは最大2000トンの廃棄物が予想されており,太陽光発電設備のリサイクルと,さらなる太陽電池のコスト削減を目指し,環境への影響を低減する必要がある。

水の電気分解に関する「触媒材料」

触媒材料についてまとめて,貴金属・遷移金属・金属を含まない材料について述べる。

水野電気分解の問題点は,反応速度が遅く,エネルギー変換効率が比較的低いことである。[12-15] 高価格で資源量が乏しい貴金属は,この反応速度を改善することができる。当然,資源量が乏しく,高価であることを考慮すると大規模な生産と応用に資することは困難と言える。[16-19]
そのため,触媒材料の研究は,高性能な「遷移金属触媒」や「金属フリー触媒」など,貴金属含有量が少なく,貴金属以外の触媒を用いた開発および利用が中心となる。[20-22]

水素発生反応と酸素発生反応

水素が発生する反応は,Hydrogen evolution reaction (HER)と呼ばれる。2電子移動反応であり,水または水素イオンはカソードで水素(H2)に還元される。[23]

2H2O + 2e- → H2 + 2OH-
2H+ + 2e- → H2

酸素が発生する反応は,Oxygen evolution reaction (OER)と呼ばれる。4電子が関与する反応である。水またはOH-がアノードで酸素に参加される。

2H2O → O2 + 4H+ + 4e-
4OH- → O2 +2H2O + 4e-

水の完全電解とは,同じ電解質中でHERとOERの半反応が同時に起こることを指す。電解槽の主なエネルギーは両反応のエネルギー障壁を超えるのに消費される。[24] 電極反応の過電圧を下げるために,高いエネルギー変換率をもつ触媒を用いる必要がある。

電極触媒の評価方法

電極触媒のHER活性およびOER活性を科学的に評価するために,オーバーポテンシャル・Tafelプロット・電気化学活性表面・電気化学インピーダンス・触媒の安定性など,多くのパラメーターが調べられている。

反応を駆動するための実際の化学的条件に加えて,過剰な電位はオーバーポテンシャル(過電圧=活性化エネルギーみたいなもの)と呼ばれる。同じ電流密度であれば,オーバーポテンシャルが小さいほど,活性は高くなる。[25]

オーバーポテンシャル(η)と電流密度(j)の間にあるTafelの関係式(η = a + blogj)がある。ここで,bはTafel式の傾きを表し,電極触媒プロセスにおける反応速度論の程度を定量化する。Tafelプロットの傾きは,反応を駆動するのに必要なmV/decの電位を説明する。反応速度が速いほどTafelの傾きは小さくなり,大きくなれば反応速度は遅くなる。よって,電極反応における効果的な電極触媒のTafelの傾きはより傾きが小さい方が良いことになる。[26,27]

電気化学活性表面(Electrochemical Active Surface Area;ECSA)は,活性部位の数だけではなく,水分子等の反応物が吸着あるいは脱着する触媒能を反映する反応面である。ECSAの値は電極触媒表面の電気二重層キャパシタ(Cd)に正比例し,ECSA=Cd/Csで求めることができる。このCsは同条件下で対応する表面平滑化試料の比キャパシタンスである。電気二重層キャパシタは,与えられた電位に対してΔjvs走査速度Δvをプロットすることで計算されるサイクリックボルタンメトリー(CV)曲線の非ファラデー領域によって計算することができる。
結果として得られる直線の傾きは、Cdの2倍である。Cdの値が大きいほど,活性部位の露出が高く,表面からのECSAが大きいことを意味する。[28]

電極触媒の安定性については,長期安定性を評価するために,低電位および定電流試験が実施される。クロノアンペロメトリーやクロノポテンショメトリーによって評価できる。[29] 時間電位測定(Timed Potential method)は,オーバーポテンシャルを設定し,電流密度の時間変化を記録する。時間電位測定は,電解中の電流密度が一定であることを意味し,電位の時間変化がわかる。前後の電流密度や電位の変化が小さいほど,触媒性能が安定であることを意味する。[30]

貴金属の触媒材料

多くの実験データや理論から,白金(Platinum)は水の電気分解の電極材料として適切な吸着エネルギーをもち,工業的な電解水のHER触媒として最もよく使われる。[31] 白金系触媒は,過電圧が低く,交換電流密度(Tafelプロット関係)が高いために,水の分解電圧を効果的に下げることができる。白金-銅ナノフェア触媒は最先端の白金モノアトミック触媒を凌駕している。[32]

白金は最も多く利用されるHER触媒ではあるが,価格が高く,資源量が乏しいため,大規模な産業応用には限界がある。現在,貴金属触媒に関する研究は,その構造を組成を調製することに焦点が当てられている。[33] 代表的なものとしては,コアシェル構造が知られており,触媒性能を向上させながら,貴金属の使用量を削減している。また,貴金属触媒に少量の遷移金属あるいは非金属原子を添加することで,触媒性能を向上させると同時に応用コストを削減する方法がある。例えば,多層RuNi合金シート,3次元多孔質NiIr合金触媒,CoとNiをドーピング元素としてCoとNiを共添加したRuO2がある。[34-36]
また,RuO2に対するCoとNiを調製することでOER活性も向上している。RuO2に対してはMnのドープがある[37]。また,IrO2二次元ナノフレームワークやBドープのIrO2,そしてNをさらにドープしたIr@NBD-Cは超低電位での優位な抗HER活性を示し,これまでのその触媒よりも優勢を示している[38,39]

貴金属であるルテニウム(Ruthenium)も良好な電気化学的性能を示し,白金よりは安価である。これについては追記する

貴金属と非金属の組合せによる合金化は,貴金属の資料量を減らせるだけではなく,触媒活性を大幅に向上させる可能性をもつ。Ni,Fe,Co,Mnなどの合金化及び触媒の全体構造のデザインによる機能性向上がある。[40-42]

しかしながら,貴金属を含む金属触媒の性能向上に関する研究例は多くあるが,水素の大量生産を貴金属に頼ることは持続可能な対応ではないことが推察される。つまり,遷移金属触媒や非金属触媒を含む非金属触媒の研究に注力することも非常に重要である。

遷移金属の触媒材料

遷移金属触媒は、水素発生反応(HER)および酸素発生反応(OER)の両方において優れた電極触媒活性を示し、安価で豊富に存在するため、貴金属触媒の代替として注目されている。これらには、金属およびその合金、酸化物[43],硫化物[44]、窒化物[45]、リン化物[46]などが含まれる。多くの場合、これらの遷移金属触媒の性能は貴金属触媒に匹敵し、産業規模での水素生産に適している[47]。

機能性向上のための戦略

活性部位の調整:二重活性部位の相乗効果を利用し、触媒性能を向上させる方法が開発されている[48]。例えば、Nドープ炭素ナノチューブに包まれたCo2P−CoN二重活性部位触媒や、Mo2C−CoOを用いた触媒はHERとOERの両方で優れた性能を示す。
構造設計:特定の三次元構造や配列構造を持つ触媒により、触媒の性能を大幅に向上できる。例えば、MnでドープされたNi-Coリン化物(Mn−NiCoP)やNiSx三次元構造触媒が、HERおよびOERで高い性能を示した。[49]
吸着エネルギーの調整:異種接合形成やイオンエッチングにより、触媒の電子構造を最適化してOER性能を向上させる研究が進められている[50]。

実例と応用例

CoSeとCo9Se8の2つの相を持つコバルトセレン化物や、階層状アモルファスMOF(Co-HAB)は、高い触媒性能と安定性を示した。また、ニッケルベースの発泡触媒は、優れた電流密度特性と安定性を持ち、工業規模での利用に適している。

金属を含まない触媒材料

ヘテロ原子をドープするカーボン材料のことである。N,B,Sなどをドープする。Zhangらは,熱分解により,窒素,リン,フッ素を原料としたヘキサフルオロリン酸アンモニウムを用いたN,P,Fドープ型グラフェン触媒を報告した[51]。この触媒はHERおよびOERに対して活性を示している。

水の電気分解に関する「電解液」

アルカリ水溶液・海水・低分子電解システムなど,異なる電解質の変化が水の電気分解に及ぼす影響についてまとめる。「水」自体の電離度は低く,電解質を含んでいない場合,ほとんど電気を流すことはない。硫酸ナトリウム(Na2SO4)を代表とする電解質は、電解銅のための電荷キャリアとして働き,電気エネルギーにより水素と酸素に分裂する。

全反応式は,2H2O → 2H2 + O2 であり,半反応式は電解質によって異なってくる。[52-54]

電解質の選択は,水野電気分解装置の寿命・エネルギー消費量・コストに直接的に影響する。電解質の開発プロセスにおいて,電解質と触媒の相性(Affinity)を総合的に研究する必要がある。

電解質によって,アルカリ溶液[55],プロトン交換膜[56],固体電解質[57],低分子溶液[58],海水[59-62]に分類される。アルカリ溶液は,高腐食性・短寿命であるが,低コストであり最もよく使われている手法と言える。プロトン交換膜は,高効率で高コストであり,これも良く見られる手法である。固体電解質は耐久性に乏しく,初速度が遅く,実験段階であるが期待している。低分子溶液や海水を電解質とする技術は実用性が高いが実験段階の域を出ていない。[63]

水の電気分解の反応機構(酸性とアルカリ性)

前述の通り,カソードで水素が得られ,アノードで酸素が得られる。電解質が異なることで,各極板での半反応式が異なることがわかっている。

酸性条件下
アノード: 2H2O → O2 + 4H+ + 4e-
カソード: 4H+ + 4e- → 2H2

アルカリ条件下
アノード: 4OH- → O2 +2H2O + 4e-
カソード: 4H2O + 4e- → 2H2 + 4OH-

酸性条件下では水素イオンの移動が促進され,水素の合成と水素イオンの発生が促進されるが,腐食性が高いために,装置の耐久性が低下する。また,安価を売りにする遷移金属触媒の多くは,強酸性下で腐食(溶解しやすい)しやすい。一方で,アルカリ性電解質での水素生成は,酸性電解質よりも効率は悪いが,電極や電解危機への腐食は軽減できる[64]。

HERの反応メカニズム

ボルマー過程(Volmer Process)
H+ + e- → H* (酸性条件下)
H2O + e- → H* + OH- (中性orアルカリ条件下)

ヘイロフスキー過程 (Heyrovsky Process)
H* + H+ + e- → H2 (酸性条件下)
H* + H2O + e- → H2 + OH- (中性orアルカリ条件下)

ターフェル過程 (Tafel Process)
H* + H* → H2 (全条件下)

まずは,酸性条件下では,電気化学的還元(ボルマープロセス)で,H*が表面に吸着し,続いてH*がプととんと電子と結合してH2を発生する(ヘイロフスキープロセス)と2分子のH*が結合するターフェルプロセスがある。アルカリ性条件下では,H+は水の解離,ボルマー過程を経てH*を脱離して,H+の不足によりH2となる。
一般的に,H*のギブズ自由エネルギーΔG(H*)は,HERの性能を記述する重要なパラメーターである。ΔG(H*)が負であれば,触媒表面で反応が活性であり,ボルマー過程は容易に進行すると予想できる。一方で,ΔG(H*)がより負である場合,H*の吸着が活性のために,次のステップに進行せずにH2の発生が阻害される要因ともなりうる。当然,正側であれば吸着が低下するので,全体として反応速度は遅くなる。

アルカリ性条件下では,H*の吸脱着に加えて,水の吸着と活性化も反応に関与してくる。水の吸着エネルギーが低いほど,章句倍表面での水分子の親和性が高いことを表し,その後の反応に大きく関係する。ミスの活性化エネルギーが小さいと,水の電気分解が早いことを意味する。アルカリ性条件下では,ΔG(H*)の適当な負の値と,適当な水分子の吸着エネルギーと活性化エネルギーをもつ必要がある。

OERの反応メカニズム

参考文献

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