3Dプリンター Qidi Tech ノズル分解清掃(X-Smart と X-Maker) (分解工程写真つき)

3Dプリンター Qidi Tech ノズル分解清掃(X-Smart と X-Maker) (分解工程写真つき)

当ラボには,Qidi Tech社製のX-Smatがあります。X-Smartは人気があったようで、Amazonや楽天では軒並み売り切れています。後継機として、Qidi Tech社製のX-Makeri Mateが販売されています。フィラメント(3Dプリンターのインクの事)を出すノズル部分はほぼ同じなので、参考になればと思います!

さて、これまでも「3Dプリンターのデータが無料で手に入るサイト」や「その印刷方法など」ブログとして紹介してきました。

こんな風に、Qidi Tech社製のノズル部分は、フィラメントの一部が残留しませんか? (うちの3Dプリンターだけかしら??)

毎回、印刷するたびに「綿棒」で取り除いています。これが残ったままだと次の造形物に影響するので。。。

ノズルに巻き付くフィラメント 

これを、そのままに使い続けて「2020年12月のクリスマス付近に大惨事」になったことがあります(苦笑)。この時は、学生さんからLINEで「めっちゃ大変なことになってますよ!」って連絡があって、写真も送ってくれましたが、「故障中!」って貼っておきましょう。となったのを覚えています。それが、こちら!

もはや、美しさを感じます。

どうなって、こうなったのか過程も見たかった・・・

年明けに、ハンダで徐々に切断して、ノズル部分を予熱で温めて取り除きました。研究の分析装置と同じで、この時は普段からのノズル清掃が大事なことを痛感しました。

ノズル部分の分解清掃方法

ノズル部位の取り方

1.消耗品交換で「フィラメント」をぬきます。
2.上部のネジをはずします
3.カバーを外して、矢印の部分を押しながらフラットケーブルをひきぬきます
4.こんな感じで、取れます。
5.続いて、裏側のネジを2か所外します。
6.ネジを外した後に下に引き抜くことができます。(送風部位です)
7.送風部位を引き抜いた画像です。
8.続いて、2か所のネジを外します。

フィラメント部分がごっそり取れました!

外すための六角レンチ等は、購入時に付属でついてきます(やるな!)。

ノズル部分の分解清掃

正面~
送風部分です
下~!
配線回り~

後で、もとに戻すときに、この4つの画像が助けになりますよ!

さて、これを分解清掃していきます!

9.送風部分のネジを2か所外します
10.ネジを外すと送風部分と下の台座もとれます
11.こんな感じです。白い支柱もあります
12.ノズル部分を取るための白い配線を抜きます
13.どちらかの線にセロハンテープで印をつけておきましょう
14.こんな感じで、パカっとできます。
15.丸印のネジを外します。
16.さらにバラバラにできます。
17.焦げているのが気になりますが。
18。黒いヒートシンクは回すと取れます
19. フィラメントが溶着しているとこんな感じでやると取れます。
20.詰まってたノズルがとれました!

Qidi Tech社製ノズル(X Maker/X Smart 3D Printer)

2個付き。売り切れが心配なので、ラボにはストックが多くあります。

なお,このセットは高騰しすぎているので,PTFEチューブ先端の金属部分だけをバラバラで購入してストックしています。高い!

21.上からPTFEチューブも取ります
22.新品ストックと交換します
23.そして、側面に溶着したフィラメント(灰色)が(どこからつくのか?)
24.下の絶縁テープごと削り取ります。絶縁テープを巻きなおします
25.綿棒ハンダ等で綺麗に洗浄した後に、下からノズルを入れます。
26.無事に新品と交換できました。

絶縁テープ

幅は5mmがおすすめです。

ステッピングモーターの分解と機構

27.ステッピングモーターとアルミナブロック
28.この2か所のネジを外します
29.アルミナブロックと黒いヒートシンクが取れます
30. こんな風にバラバラにできます。
31.フィラメント供給部分です

ノズル部分の簡略図:フィラメントがローラーによる巻き込みにより熱源へ供給され。0.04Φmmの芯線として積層されます。

このローラー部分にフィラメントが詰まるときがありますので、無理にフィラメントを押しこまないほうが良いです。

スプリングが見えるかと思いますが、この部分を伸縮できますので、ローラーにきつく絡まったフィラメントもこの辺を「ガシガシ」すれば取れます。

もとにもどす

32.黒いヒートシンクを回して入れます。加熱部分とは隙間ができます。
33.アルミナブロックに戻して、ネジで完全に止めます。ここが緩むと印刷中に下がってくることがあります。上からフィラメントが押してくるためです。
34.白い線を元に戻します。13でしるしにしたセロハンも外します。
35.ファンの裏表を間違えないように。
36.のせて、下からネジで2か所留めます。
37.はじめて分解清掃すると、6で外した送風部分が入らなくて焦ります。
38.送風部分を入れてきます
39。こんな感じで前後左右に動かしながら奥まできちんと入れます。

「5」に示すように,送風部位を2か所とめます。フラットケーブルを付けた後に、上部カバーをかぶせて「2」のネジをしめたら分解清掃終わりです。

40。消耗品交換でフィラメントを供給して、ノズル先端からフィラメントが出てくれば完成です。
41。また、綺麗に印刷できました!

分解清掃することで、修理費用も日数も抑えられつつ、3Dプリンターの構造を理解できます。

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