前回の記事で,分子軌道法の導入を行いました。
分子軌道法の導入後は,等核二原子分子および異核二原子分子の解説を行います。
等核二原子分子の例としては,酸素(O2)や窒素(N2)があります。
分子軌道の順序
原子軌道間で形成される分子軌道について,結合軸に沿うσ結合と結合軸に対して垂直のπ結合があります。
例えば,p軌道間で形成されるσ結合とπ結合の重なり積分(重なる度合い)を考慮すると,σ結合とπ結合のエネルギー準位は以下の通りになります。
エネルギーが安定なほうから,σ結合 < π結合 < π*結合 < σ*結合
ただし,
sp_mixingを考慮すると,このエネルギー準位の順番が下記のように変化することがあります。
π結合 < σ結合 < π*結合 < σ*結合
今回は,この順序が逆転する理由について解説しています。
そして,sp\mixingの方が実はレアではなく,こちらの方がメジャーである可能性を言及しています。
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