さて,ヤノヨシタカ様のSNSで投稿していただいたおかげで閲覧数の幅が「グッ」と増えました。憧れのヤノヨシタカ様とコメントでお話もできて新しいホームページを立ち上げたかいがありました!ありがとうございます。
さて,アイキャッチ画像として設定した下記画像について質問がありましたので簡単に。
花粉光環
花粉光環(かふんこうかん)
スギ花粉により太陽の光が回折することで発生し、スギ花粉が空気中に多く飛散していることを意味しています。(書いているだけで鼻と目がかゆくなりますが・・・)
雨の後の風のない晴天時が狙い目で、我々花粉症の人々にひと時の安息を与えてくれない現象です。
原理的には、粒がそろっていれば見えるので粉塵や黄砂でも見えるはずです。ただし,黄砂は粒子のサイズが花粉に比べて小さいために、黄砂では虹色ではなく白い光環になりやすいです。
いずれにしろ,太陽の光が見せてくれる素敵な現象のひとつと言えます。
虹と「ルネ・デカルト」
太陽の光が見せてくれる素敵な現象としては、やはり【虹】があります。今回は、この【虹】を簡単に学んでいただき,より正しい虹をみてもらうことで人生の楽しみをひとつ増やしてもらいたいと思います。
虹を科学的に解明したのは「cogito, ergo sum;われ思うゆえに我あり」で有名な【ルネ・デカルト】の方法序説に書かれたのが初めてと言われています。
岩波文庫やちくま学芸文庫など、様々な出版社から「方法序説」が1637年に発刊されていますが、本来の「方法序説である全500ページ以上に及ぶ科学論文集」の最初の78ページの「序文」部分だけです。(※フランス語が読める方は【こちら】から読むことができます。フランス国立図書館)
宗教を背景とした理論形成の危うさ
方法序説の正式名称は,「Discours de la méthode pour bien conduire sa raison, et chercher la vérité dans les sciences. Plus la Dioptrique, les Météores et la Géométrie, qui sont des essais de cette méthode.」であり,日本語訳としては「理性を良く働かせ,科学に心理を求めるための方法についての談話(方法序説)。さらに、この方法を通しての光学・気象学・幾何学」です。この本は、当時の「宗教と科学」を背景に読むとかなり興味深く読むことができます。
ざっくり説明すると、1633年に「ガリレオ」が地動説を唱えて異端審問所が「地動説の破棄」を求めた裁判が起きています。地動説は破棄しますが、死ぬまでの9年間は無期限自宅蟄居(家から出れません!)でした(1642年死去)。
地動説を支持しかねない算術や物理探求および理論形成自体が危ない思想とされていた時代において,ガリレオ裁判を知ったデカルトは自身の理論を刊行しきれずに,後世に残したのが「方法序説」と言われています。(※「チ。ー地球の自転についてー」という漫画が面白いですよー。)
方法序説に書かれたデカルトの「我思うゆえに、我あり」も、デカルトの裁判後の一言「それでも、地球は回っている(作り話という噂も)」という言葉も時代背景を知るとさらに深みがある言葉に感じます。
虹の見方
方法序説には「虹の正しい見方」が記載されています。
虹は簡単に作れます
- 太陽の位置を確認して、背を向ける
- 太陽からの光(緑の矢印)と自分の影の先端から42°に「水」を撒くと
- 虹が作れます。簡単!
太陽に背を向け,虹を楽しむ!です。
さらに,42°の位置に【主虹】が,51°の位置に色の順番が反転した【副虹】が観測されます。また,主虹と副虹の間には、ひときわ暗く見える【アレキサンダー暗帯】があります。
虹は、「光の屈折現象」なので,主虹が見えた際には,見えにくくても必ず「副虹」と「アレキサンダー暗帯」が存在しています。主虹の外側を、よーく見ると必ず「副虹」が見えます。
虹の原理を知ることで,虹は実は必ず2本出ていることを知ったでしょうし,その2本の間がひときわ暗くなっていることも分かったかと思います。きっと、次に【虹を見るとき】副虹とアレキサンダー暗帯を探しちゃうはずです。
虹の出し方がわかったのであれば、
太陽が高い位置にあるときは、影が短いです。つまり、42°の虹が見える位置が目の高さに来ることがわかるかと思います。
子どもを肩車して、周りに【水】をまけば、虹に囲まれていることを見せることもできますよ。
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虹を見ることができる工作も作れますが、これはまたイベントで配りたいと思います。(2021年11月頃開催予定)
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