有効核電荷を軸にしたイオン化エネと電子親和力の理解:YouTube動画「解説」

有効核電荷を軸にしたイオン化エネと電子親和力の理解:YouTube動画「解説」

先日アップロードした記事と同様に,YouTube動画の概説をしていこうかと思います。

まー宣伝です。

さて,なぜか高校化学では学ばない「有効核電荷」と「遮蔽効果」があります。

教えればいいのに。

さて,原子核の正電荷と周囲の電子の負電荷の間には,静電的な相互作用が働いています。

一方で,

原子核と電子が,1:1と1:10では,原子核と電子との間の相互作用に「差」がありそうなのは想像できます。

また,原子核に近い電子と遠い電子でも原子核からの静電的な相互作用には「差」がありそうですよね。

この「ありそう」を言葉にしたのが,【有効核電荷】と【遮蔽効果】です。

有効核電荷とは,多電子原子において,最外殻電子(あるいは注目する電子)が中心の原子核から感じる電荷のことです。

別名 カーネル電荷

ともいいます。有効核電荷の別名です。

さて,YouTube動画の概要説明です。

「そんなの知ってるよ!」という方、本当かな??

では,概要説明いってみましょう。

【11分】有効核電荷と遮蔽とスレーター規則 #5

上記で説明したように,有効核電荷とは最外殻の電子が感じる電荷の事です。

つまり!

原子核から近い電子は,有効核電荷が【大きく

原子核から遠い電子は,有効核電荷が【小さい

すごく感覚的にわかりやすい概念かと思います。

この有効核電荷が「原子半径とイオン半径」に関係し,結果としてイオン化エネルギーや電子親和力にもつながってきます

遮蔽効果とは,電子間反発による有効核電荷を打ち消す効果です。

内側の電子が外側の電子に及ぼす正電荷を「ブロック(遮蔽)」することで,外側の電子が感じる核電荷は小さくなります。

また,スレーター規則は,有効核電荷と遮蔽効果を【定量的】に論じる際の計算式です。

【9分】 原子半径の規則性 #6

周期表は,横に「周期」をとって,縦に「族」を取っていますよね。

原子半径を考えるうえで

同周期で原子番号が増えると,原子半径はどうなるのか?

同族で原子番号が増えると,原子半径はどうなるのか?

が,理解する上でのポイントです。

原子番号が増えるということは,電子が増えるということです。電子が増えると,「原子半径」が大きくなりそうですが,そうではありません。

同周期では,原子番号が増える(右側)ほど,「原子半径は小さく」なります。

同族では,原子番号が増える(下側)ほど,「原子半径は大きく」なります。

この同周期において,原子半径が小さくなるのは「有効核電荷」が関係しています。

【13分】イオン化エネルギー #7

イオン化エネルギーと原子半径には密接な関係があります。

関係のなさそうな「イオン化エネルギー」と「原子半径」ですが,原子半径には有効核電荷が大きく関係していることは「#6 原子半径」で学んだかと思います。

有効核電荷が理解できれば,イオン化エネルギーの不規則な数値についても「納得!」できます。

半閉殻構造と閉殻構造もエネルギーについては関係しています。

フントの規則を当てはめる場合,半閉殻でイオン化エネルギーはどうなるのか?

ここが,「面白い!」です。

【11分】電子親和力 #8

「親和」とは,「仲良し」という意味です。

電子親和力とは,電子を受取る際に放出されるエネルギーです。

さて

空の軌道が電子を受取る場合

ひとつの電子が収容済みの軌道が電子を受取る場合

同じ「1個の電子が新たに収容される」訳ですが,放出されるエネルギーに差がありそうですよね。

また,半閉殻構造と閉殻構造が大きなキーとなります。

だから,ガタガタするんです。

そのあたりを論じています。

【7分】イオン半径 #9

原子半径と同じでしょ?

原子半径がわかっていれば,イオン半径も「秒」で理解することができます。

陰イオンになりやすい原子と陽イオンになりやすい原子

  1. 原子半径と有効核電荷の関係
  2. イオン化エネルギーと電子親和力の関係

と学んだうえで,「イオン半径」を学ぶことで,学問の「点と点」がつながります。

【10分】イオン化エネルギーと電子親和力のエネルギーに下がる理由 #10

エネルギー保存則を考えると

電子を抜くのに必要なエネルギーである「イオン化エネルギー」

電子を導入して放出されるエネルギーである「電子親和力」

は,同じようなエネルギーを持っていそうですが,大きく値が異なります。

なによりも

電子親和力の方が エネルギーが小さい理由

がわかります。

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